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からだから


からだの仕組みを通して考えるわたしたちの生きかた

からだと感覚について
わたしたちはどうやって、世界を知るのでしょう。よく言われる五感、視覚・聴覚・嗅覚・味覚・触覚が、わたしたちと世界をつなぐ扉です。眼、耳、鼻、口、からだを通して、わたしたちは世界を学びます。でも実は五つ目のからだの感覚には、触覚と呼ばれるもの以外にも大切な感覚が。それは体性感覚(たいせいかんかく)と呼ばれる感覚。身体の位置、関節の曲がり具合、運動の速さや力強さ。筋肉などの組織を通して脳に伝わる感覚です。温かく狭いお母さんの胎内から、広くて重力のかかる世界へ産みだされたその瞬間から、わたしたちのからだは動くことで、地球で生きるための体性感覚を学習していきます。

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からだと運動について
からだを動かすと、体性感覚が働いて、脳に情報が伝わります。その情報をもとに、からだは次の動きの指令を出します。指令に従って筋肉が動いて、また感覚が脳へ伝わります。眼をつむっていても、わたしたちは歩けますね。全身の体性感覚がはたらいて、脳にからだの位置情報を伝えているからです。いい運動をするには、大きな筋肉や柔らかい関節よりも前に、鋭敏な感覚が必要です。感覚をとらえる力が優れていれば、からだを如何に運動させるかのコツがつかみやすいのです。だから、感覚を養うことが、からだを健全に保つ第一歩です。
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からだと環境について
森のなか。海のなか。草原の芝のうえ。コンクリートのビルの谷間。わたしたちはいろんな場所で時間を過ごします。さまざまな環境を体験することは、感覚と運動を通して、わたしたちの脳に刺激を与えます。木漏れ日、あたたかい水の流れ、頬をなでる風、強い日差しと照り返し。いろいろな環境のなかで、同じように腕を伸ばしてみましょう。掌に、なにを感じますか。あなたがからだを動かせる範囲が、あなたの世界。動くからだは、あなたの感覚を助ける道具。あなたの知る世界は、あなたのからだを通してあなたに伝わってきます。
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自分のからだに興味を持つと、見える世界が変わります。ほら、いま使っているその手も、あなたと世界をつなぐ扉。


得原 藍

大学時代にアメリカンフットボールの学生トレーナーをした経験から身体運動に興味を持ち、卒業後社会人経験を経て大学に再入学して理学療法士となる。総合病院や訪問リハビリで臨床経験を積み、身体運動科学について学ぶために大学院に進学、バイオメカニクスの分野で修士号を取得。理学療法士10年目。現在は理学療法士養成校で教員をしている。