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ヨガを暮らす ーこころにやさしいヨガ哲学「誕生の奇跡」


暮らしのヨガ哲学、感じたままにお届けします…

奇跡におめでとう −アメリカの誕生日

皆さんにとってお誕生日はどんな日ですか。生まれる日を自分で選んだと思うと、意味がありそうな気がしてきますし、両親に感謝する日といわれていたりもしますね。また歳をとって、老けるのが嫌だわ…。そう感じる人もいるのではないでしょうか。日本では年齢を相手に聞く習慣があるので、指折して気になるということもあるのかもしれません。
アメリカに来て、8年。ここではお酒やタバコを買うとき以外、相手の年齢を聞く習慣がほとんどないため、歳を気にして相手と接するという機会は日本より少ないように感じます。だからでしょうか。何歳になっても誕生日を迎えることを大いに楽しみ、その喜びを分かち合います。それは、赤ちゃん子供関係なく、ひいおじいちゃんであったとしても、関係はありません。私にとって誕生日を迎えることが楽しみになったきっかけは、ここで暮らす人々の『お祝い』を受け入れる姿勢が大きく影響しているように思います。例えば、レストランで誕生日をお祝いをしたならば、曲が流れ、ろうそくが灯されたケーキが登場します。突然暗くなったにもかかわらず、怒る人はいません。それどころかウエイターだけでなく周りのテーブルにいる、見知らぬお客さんまでもがバースデーソングを一緒に歌い、いつのまにか拍手喝采で包まれます。こんな風に『おめでとう!!!』の言葉と共に、喜び溢れる空間を『誕生日』と感じていれば、特別な時間として、その日が楽しみになるかもしれません。
今回は、誕生日の決まり文句になっている『おめでとう』は、いったい何に対してのおめでとうなのでしょうか、考えてみることにしました。

お誕生日

奇跡におめでとう ー歳をとるということ

年を重ねるにつれて、老いが気になったり、体の不調から『歳をとるのは嫌だな~…』とその日を、億劫に悲しいことのように思ったことはありませんか?生まれながらにして私たちに平等に与えられた苦しみを『生・老・病・死』とブッタが説いたように、私たちは肉体が朽ちていくという事実を避けることはできません。しかし、誕生日というのは老いることを悲観する日ではなくて、実は奇跡が奇跡を呼んだ、とてもおめでたい日なんです。寿命の短かった昔の人は1つ無事に歳をとれることの『すばらしさ、奇跡、感謝』をこの言葉に込めました。今では、あたりまえのようにできる『歳をとる』ということは大昔は決して簡単ではなかったのです。遡れば、縄文人の寿命は平均で30代前半だったという話もあります。

誕生日2

奇跡におめでとう −奇跡を祝う日

唯一、歳をとらない方法があります。それは、生きることをやめることです。人生の歩みを止め、時間が進まなくなった状態…。私たちは生きているからこそ歳をとることができます。今年も不自由なく生活できる、健やかな身体。綺麗なものを綺麗と、嬉しい時に幸せだと感じることのできる、健やかな心とマインド。そして自分をとり巻く周りの環境。こうして過ごす毎日が、かけがえのない時を刻んでいます。今ここを感じていられることは、とても貴重で素晴らしい経験をしているということ…。
私はマタニティヨガを教えているとき、温かい気持ちに包まれます。お腹の赤ちゃんとのつながりを深く意識し、生命の奇跡を感じるひととき。赤ちゃんは『60億に一つの奇跡で結ばれた生命の絆』。それは『すごい』という言葉では到底表現しきれない程で、奇跡という言葉が実にしっくりと当てはまります。生命を受けたこと、無事に生まれて来たこと、そして歳をとり、成長していけることにひとつも『絶対』は無かったはずなんです。

この場所に誕生した、あの日の奇跡を祝う誕生日。『おめでとう』の言葉が心の底に響きわたる、やさしい時間を過ごされますように。

Namaste,

Mika

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飯塚 美香

カリフォルニア州ロサンゼルス在住 YOGA PADMA代表。 ヨガインストラクター養成をはじめ、癒しのスタイルからアドバンス向けのクラスまで、指導経験は5000時間以上にも及ぶ。一貫性のある繋がった指導は、しっかりとした理論のもと行われる。ヨガの真髄と、奥深さに魅了されて以来、暮らしを明るく灯すヨガの智慧を、人生に活きる経験哲学として伝えている。